「左右対称(=シンメトリー)」な構造で、利き手に関係なく使いやすい三つ折り財布。ご自身用としてはもちろん記念日のギフトにも最適な、日本の革職人によるハンドメイドプロダクト。
スムーズな動線を追求した造り
一般的に右利きの方が多いために、左利きの方が不便を感じやすい折り財布。
その点をカバーすべく、右利きさんも左利きさんも迷わず使える三つ折り財布を作ることにしました。
お財布を開いて縦に見たときに左右対称な造りにすることで、利き手にかかわらず同じ動線になる仕上がり。
閉じた状態はカードサイズをベースにしており、折り曲げられないカード類をしまうお財布としては最小サイズになります。
近年小さなお財布はたくさん作られていますが、多くの折り財布には特有の使いづらさも感じていました。コインポケットとカードポケットの向きが違ったり、コインポケットだけ外側に付いていたり。
お会計は日々頻繁に行う動作だからこそ、お財布を何度も開けたり閉じたりくるくる向きを変えたりすることを煩わしく感じてしまいます。
この三つ折り財布は外側のホックを外すというワンアクションだけですべてのポケットが見渡せるように作ることで、その点を解消しました。
開くと一番手前には、口部分を少しえぐった型でカードを出し入れしやすくしたカードポケットが。
コインポケットは扇状のマチが開き、小銭を見やすくかつ取り出しやすく。小銭がこぼれ落ちないようにホックも取り付けています。
お財布を閉じるとポケットの口が外側の革にくるっと包まれるのでフラップなしでも中身がこぼれる心配はありません◯
お札は2枚の革ではさみ込む形に。一番大きな1万円札も入るよう、長さを取って作りました。
動画では
・一万円札×1、五千円札×1、千円札×3 計5枚
・五百円玉×2、百円玉×4、十円玉×4 計10枚
・厚みのあるカード×5
を入れてみています。革は使い込むと柔らかく馴染むので、入るカード枚数が増えたりもします。
コンパクトさも欲しいけどもう少し容量に余裕があったら…という方には「横向きの二つ折り財布」をおすすめしています。
経年変化を愉しむための素材選び
使用している革はイタリアンレザー「SIBILLA Liscio/シビラリスシオ」。表面にホワイトワックス加工が施されており、使うほどゆっくりと霧が晴れて地の革の色が出てくる愉しみがあります。お色は4色展開。
クリームは甘さを想起させる淡いトーン。ワックスの効果で経年変化は意外とゆっくりと進みます。
クラウドはもやもやとした質感がくもり空をイメージさせるムラ感のあるグレー。使うとベージュになっていく、色変化のギャップが美しいお色です。
グラファイトはニュアンス感じるグレーブラウン。経年変化でワックスが晴れるとさらに色味が深まります。
スミクロは一番印象の変化が大きく、ふわっとした見た目は使うほどに艶の深い漆黒に移り変わっていきます。
画像にはワックスを布でこすり落としただけのサンプル(革の地の色味)と、使用による色味の変化を写したものの両方を掲載しています。
淡いお色の革は特に、ワックスが馴染みながら色味も大きく変化します。
同じ性質の革を使用した「横向きの二つ折り財布」のクリームの経年変化サンプルを画像もご用意しました。
白っぽいほうが新品、色の濃いほうが2年程度使用したものになります。ここからまだまだ深く飴色になっていきます。
クラウドは特に色変化のギャップが大きく、ライトグレーの色味は艶を帯び、次第にベージュ寄りのトーンに変わっていきます。
まるで石のようなムラのある表情変化が予想外の面白さ。本革らしい経年変化を愉しめるうえに、人と被りにくいという点でもいち推しのカラー。
こちらはグラファイトの経年変化。左上のサンプルは表面のホワイトワックスが馴染んで透明感を帯びています。
まるで別もののように見えますが、使い続けることでこのギャップをお愉しみいただけます。
真鍮金具も使い込んだ方は独特のくすみでアンティークのような雰囲気に。三つ折り財布に使用している金具も同じように変化します。
【お手入れについて】
当店では製造工程でオイルを含ませた本革を選んでおりますので、その効果で使うほど自然と色味が深まり艶が増します。そのため日々のお手入れは革製品専用ブラシでやさしくブラッシングする程度で十分です(おすすめはほど良い硬さの馬毛のブラシ)。
ホワイトワックスが馴染んだあとに革表面の乾燥が気になったときのみ、専用クリームを塗りこんでいただくとより綺麗に長持ちします。
防水スプレーは革の質感を損なうためおすすめしません。使用される場合は自己責任のもとでお願いいたします。
サイズ |
縦7 × 横9.5 × 厚さ2 cm
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素材 |
牛革(イタリアンレザー:SIBILLA Liscio)、真鍮
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原産国 |
日本 |