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From Journey to life ー 古性のちの旅とモノ語りVol.3「MyRamen」ーのサムネイル

From Journey to life ー 古性のちの旅とモノ語りVol.3「MyRamen」ー

「TIMELIMIT」というテーマに共感し、集まったブランドをエッセイ形式でご紹介。 瀬戸内に新たな拠点を構えた写真家・コラムニストである古性のちさんが、季節や生活の移り変わりと共にお届けいたします。連載「From Journey to life」第三回目は、良質な素材から生まれたヴィーガンラーメンの「MyRamen」をご紹介。

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「TIMELIMIT」というテーマに共感し、集まったブランドをエッセイ形式でご紹介。 瀬戸内に新たな拠点を構えた写真家・コラムニストである古性のちさんが、季節や生活の移り変わりと共にお届けいたします。連載「From Journey to life」

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東京半分、岡山半分で始めたこの二拠点生活も3カ月目に突入した。

開け放った窓から蝉の声を全身に浴びていた夏を通りすぎ、町中に咲く金木犀の香りを楽しんだ秋を置いて季節はゆっくりと冬へと移り変わった。

 

部屋の中も随分と寒く感じて、急きょ電気ストーブを購入した。

膝の上にも電気毛布をスタンバイ。まだ物が十分にそろいきっていない我が家に、だんだんと冬眠の準備がそろっていく。

窓を開けると思った通り空気はしんと冷えていて、遠く見える海には鳥や船が行き交い、空はどんよりと重い鼠色をしている。

静寂。

寂しさと切なさとが混ざり合った空気に、なぜか心が落ち着いていく。

今の時代わたしたちが「1人きり」になるのは実は思ったよりも簡単なことじゃない。

だからなのか、好きな物に囲まれ自然の中に1人置いてけぼりをくらったような気持ちになれる、この瀬戸内での寂しさや切なさが、妙にうれしい。

瀬戸内で滞在している時は自分を伸び伸びと甘やかしてばかりなのだけど、体にいれるものだけは、少しだけ気を使う。

沢山ではなく、少しだけ。

沢山はむずかしい。それにばかり一生懸命になってしまって、きっと私は私を保てなくなってしまう。だからほんのちょっと、背伸びする程度に気を使う。

一見意味がなさそうだけれど、この「少し」があるのとないのとで心持ちがだいぶ変わる。

気づくと嫌いなところばかり探してしまう自分のことを、好きになれる理由を作ってくれるのがこの「少し」なのだ。

そんな私のもとにやってきた「マイラーメン」は、まさに自分のことを好きでいさせてくれるラーメンだと思う。

和風出汁のスープには動物性エキスや化学調味料を一切使用していない。

私の食べたグラスヌードル麺は、奈良県の春雨職人が愛をこめて特殊配合した、さつまいもとジャガイモのうまみがぎゅっと詰まっている。

物が増えてきた台所。

「何色をベースにしよう?」と考えていたら頭の中がぐつぐつ煮詰まってきてしまって、気づけば赤や白や黄色や、茶色が集まってきて賑やかになってきてしまった。

これもまた、私らしさなのかもしれない。

早速お湯でくつくつと4分程煮る。そうしたらもう麺のでき上がり。

スープもこのままここに投入して良いらしく、忙しいお昼に手軽に作れるのが嬉しい。

「お家で麺料理」と言えばなんでもありなのが自炊の嬉しいところ。

今日のラインアップは安かった鶏のひき肉と、おいしい葱と、どうしても食べたくなってしまったマッシュルーム。

動物性エキスが入っていないのに鶏肉?

「麺にマッシュルーム?」

と色んな声が聞こえてきそうだけれど、良いのだ。

だって私の「体に優しく」のコンセプトは“少し”なのだから。

ぷりぷりのマッシュルームを豪快に半分に切り、味噌とみりん、醤油と砂糖を少し加えて鶏ひき肉と炒めていく。

なんだか楽しくなってきて、昨晩の残りの大根の煮物も刻んでいれてしまおうかと思ったけれど思いとどまった。

マイラーメンを丼によそって、具とネギをのせたら、まさに「マイラーメン」の完成。

冷えた部屋にふんわり香る出汁のいいにおい。

ちゅるんっとした口触りの良い麺、喉越し。

想像以上に美味しくて、失礼ながら驚いてしまった。

寒い部屋と自分の体が心と一緒にぽかぽかと温まっていく。

気づけば夢中で食べていて、額にはじんわりと汗。

寂しさと切なさとが混ざり合っていた空気はいつの間にか、春のような暖かさを含んでいて、ああ今年の冬も楽しみだなあなんて思った。

食べ終わったあとは“少し”だけ、また自分のことを好きになれたような気がする。

いやはや、単純なもんです。

今回紹介したもの: マイラーメン グラスヌードル しょうゆ味

「グルテンを気にしている方でも、食べられるラーメン」をコンセプトに開発された商品。九州産のサツマイモと北海道産のジャガイモの2種類のデンプンを絶妙なバランスで配合し、モチモチの新食感をご堪能できます。ラーメンオブ・ザ・イヤー受賞、ミシュラン・ビブグルマンにも掲載されたラーメン店「麺や 七彩」のプロデューサー阪田博昭氏を開発チームに迎え、商品開発を行っています。

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